この記事をおすすめしたい人
- 個人でゲームサイトを作ろうとしている無謀な人
- 個人でゲームサイトを作った無謀な人がどうなるのか見たい人
- つまりオレ
個人のゲームサイトが絶滅したと言われているこのご時世に、実際に自分で作ってみて猛反省するシリーズです。
今回は、メインコンテンツとなった「真・女神転生Ⅲ」のHDリマスター版発売後、1カ月での運用結果をお話ししたいと思います。
WordPressの上でな!
※ このブログはまだWordPress製です
これまでの経緯
今回作ったサイト(オレGAME.com)のここまでの流れは以下のような感じです。
- Nuxt.jsというフレームワークの勉強がてら新規サイトを製作
- サイトのテーマに真・女神転生Ⅲ他、過去に検証していたゲームデータを選択
- その後、真・女神転生ⅢHDリマスターの発売発表
- 個人のゲーム攻略サイトがほぼ死滅した中で個人としての運用実験
- 発売直後、思いがけないPV(4万/日)を計測
興味ある人は個人でゲーム攻略サイトを作る編の第1話から読んでみてください。
発売日から30日間のPV数
PVというのはページビューの略で、ウェブサイトのページを見てもらった総数です。
意義的には「どれだけの人が来て、どれだけのページを見てくれたのか」という指標?で合ってるかな?
結果はこんな↓感じ。
30日間で125万PVほど獲得できました。 一番多かった日で71,000PV/日ちょっと。
これだけ見ると
ふぅ~ん。
って感じですが、過去60日間にすると
どれだけ伸びているかが分かってもらえると思います。 おおよそ25倍上昇しました。
この結果はすごいのか?
これがちょっと分からないんですよね。
このサイト(オレDEV.com)の月間PVがだいたい2,500くらいです。 それと比較すると、発売前30日間の5万PVですら脅威的な数値なのですが、別件で調べ物をしていたところ、最大手?の企業系ゲーム攻略サイトのGameWithさん。 過去に月間9億PV近く稼いだ実績があるそうです。
企業と比較してもしょうがないですが、億単位を見せつけられると100万なんか鼻くそですね…。
ただ、SEO(検索結果の上位に掲載してもらためのテクニック)について調べていると、100万PVがひとつのボーダーになっているような印象で、「100万PV=すごい」という前提で語られています。 なので個人サイトとしては成功と呼んでいいんじゃないかなーと勝手に思っています。
ゲーム攻略サイトはおそらくPVを稼ぎやすい
サンプルがないので個人的な感想ですが、このサイト(オレDEV.com)のようなブログ形式に比べると、ゲーム攻略サイトはPVを稼ぎやすいんじゃないかと思っています。
理由は単純で、キャラクタや魔法、装備品など、データベース的な物が多く、2ページ以上見るケースが多いはずだからです。
アクセス解析を見てもこのサイトはひとりあたり1.29ページ見てくれていますが、オレGAME.comの方はひとりあたり6.08ページです。
自分の経験的にもブログはそのページだけ見て閉じることが多いですが、ゲーム攻略サイトの場合は次へ次へと見てしまいます。
こういうのがあるから単純にPVだけで結果を判断していいものなのかどうか…。
PV推移に見られる特徴
休日効果が凄い
つい先日の週末も含むよう、ここ30日間のPV推移を見てください。
グラフを見ているといくつかピークになっている点があります。
- 11月3日=祝日
- 11月8日=日曜日
- 11月15日=日曜日
- 11月22日=日曜日
- 11月23日=祝日
- 11月29日=日曜日
書き出してみると明らかですね。
休みの日にアクセスが増えています!
それを踏まえて発売日の10月29日(木)の意味を考えてみると、
- 翌日が金曜日
- 次が土曜日
- さらに次は日曜日
- 11月2日は平日だが休みになった人もいたのでは?
- 11月3日は祝日
発売後から一気に遊べるように考えて発売日を決めたんじゃないかという気がしてきます。
(ちなみに僕は2日も3日も仕事でした…)
これはおそらく僕たちサイト制作側にとっても大事な情報だと思います。
あとは、土日含む連休での動きを見ていると、なぜか最終日の伸びが大きいです。
上のグラフだと、11月3日、11月8日、11月15日あたり。
今回の真・女神転生Ⅲはリマスター版だったので主なプレイヤがおっさんだとすると、土曜日に家族サービスを終え、日曜日にゆっくりゲーム、みたいな流れかなとも思ったんですが、そういう感じでもなくても、20~26時くらいの時間でアクセスが伸びていました。
これがどういうことを意味しているのかは分かりませんでしたが、原理が分かると、
今後のサイト作りに活かせるかもしれません。
アクセスが多いのは20~26時
1日内でのPV数の推移です。
これを見ると「晩飯食ってーゲームしてー」という皆さんの生活サイクルが見えるようでした。 僕も同じようなサイクルです。
まぁ、それはいいとして、僕にとってはこの情報はけっこう大事でして、うちのサイトはNuxt.jsというフレームワークでJAMStackという構成にしていたので、サイト更新時に「ビルド>出力」という行程があり、それに15~30分くらいかかるんですが、この時間にアクセスがあるとページが見れたり見れなかったりするんですね。
見てる側からするとたまったもんじゃないと思うので、可能な限り、夜にコンテンツを制作して明け方にビルド、という流れを意識してやっていました。
あとは急ぎの場合でも20~26時のビルドは絶対に避ける、とか。
(何回かやりましたが…)
発売2週間くらいをピークに徐々に減っていっている
もう一度グラフを。
発売後、2回目の週末である11月8日をピークにそこから徐々にPVが徐々に減っていっています。
この理由をいくつか考えてみました。
単純に需要の低下
1日数時間のプレイ、1回クリアして終わりとすると、この期間がちょうど2週間くらいなんじゃないかなと。
女神転生シリーズはかなり独特な雰囲気・システムのゲームなので、話題にのって始めたものの途中でやめた人もいたんじゃないかと思います。
競合サイトの登場
今回、複数の企業系ゲーム攻略サイトが真・女神転生Ⅲのコンテンツを公開していましたが、1サイトをのぞいて発売1~2日前に急に検索に登場するようになりました。
これまでの調査から、似たコンテンツを企業系サイトが公開した場合、ページの内容では勝っていても個人サイトの方が検索順位が下になることが非常に多いです。
このせいで、徐々に企業系サイトにユーザを奪われていっているなーというのは実感しました。
(検索1位は明らかに奪われていってました)
オレが更新をサボった
すいません、サイト公開にかなりのリソースを割いてしまったせいで、発売後、あまりサイト更新に時間を割けませんでした。 リマスター版のプレイもほぼできていない状態なので実機での確認も追いついていません。
Twitterで僕のコンテンツを名指しで期待してくれている人もいたのにごめんなさい。
理由は、時間の問題と、別タイトルの開発に手を出していたのと、あと一番大きなのが…これは察してもらえると幸いです…。
そのような事情から「真・女神転生Ⅲの攻略サイト」としては未完成で更新もされない状態が続いたので、他のサイトに人が流れていったのがあると思います。
アクセスの多かったページ
以下、発売日から今日までのアクセスの多かったページのランキングです。
(ここは開発ブログなので汎用的な名前で書いています、悪魔→キャラとか)
一覧系ページの他に、「おすすめ」とか「最強」とかが人気ですね。
僕はあまり「おすすめ」「最強」とかが好きではなくてですね。 「おすすめ」「最強」を考えるための情報や手段の方を提供したかったのですが、結果的には作って良かったのかなと反省。
手段の方として実装したダメージ計算ツールは関連ページ全て合わせて総PVの1.5%弱。 キャラの作成方法(悪魔合体)の方はかなり使ってもらえていて、全体の29%くらい。
見てもらいたいならこの辺の需要の見極めはしっかりやらないとダメだなーと思いました。 それでもコアなファン向けのコンテンツ製作をやめるつもりはないですが。
アクセスの多かったキャラページ
アクセスの多かった仲間キャラ(悪魔)のTOP20です。
- メタトロン
- ベルゼブブ・ヒト
- シヴァ
- ミカエル
- ヴィシュヌ
- ベルゼブブ
- グルル
- ラファエル
- ウリエル
- マザーハーロット
- モト
- ランダ
- アマテラス
- オンコット
- ガブリエル
- バロン
- トランペッター
- ソロネ
- スカアハ
- サティ
真・女神転生Ⅲをプレイしたことない人にはなんのこっちゃ分からないと思いますが。 TOP6くらいまでは最強キャラ考察で紹介したキャラです。
にもかかわらずお手軽強キャラとして実装されているデビルメイクライコラボのダンテや同じ性能のライドウが入っていないのが面白い結果でした。 これは考察ページにて僕が「性能的にはイマイチ」と書いたせいかとも思いましたが、同じくイマイチとしたメタトロンは1位です。
謎…。
他は、特殊な作成方法が必要なキャラや、その素材となるキャラ、通常のクリアレベルで有用なキャラなど。
アクセスの多かったキャラ作成方法のページ
アクセスの多かったキャラ作成方法(悪魔合体)ページのTOP20です。
- ベルゼブブ・ヒト
- メタトロン
- ヴィシュヌ
- マザーハーロット
- シヴァ
- バロン
- アマテラス
- ランダ
- だいそうじょう
- グルル
- セタンタ
- ミカエル
- ロキ
- アバドン
- モト
- ソロネ
- オンコット
- ティターニア
- アメノウズメ
- サカハギ
傾向的には上と同様ですが、特殊な作成方法が必要なキャラへの需要がより顕著に出ているように見えます。
アクセスの多かった魔法ページ
アクセスの多かった魔法ページのTOP20です。
- 勝利の雄叫び
- 永世ライドウ
- 貫通
- 至高の魔弾
- 常世の祈り
- アイアンクロウ
- マグマ・アクシス
- チャクラの具足
- ランダマイザ
- 八相発破
- デスバウンド
- デクンダ
- 螺旋の蛇
- 汚れ無き威光
- 勝利のチャクラ
- 死亡遊戯
- フォッグブレス
- 冥界破
- 全体攻撃
- 破邪の光弾
強い魔法が中心で、他には便利な魔法が多くはいっています。
スペック的にはいまいちだけど僕の一推しマグマ・アクシスが入っていたのは嬉しかったです。
他にはおそらく使用者の少ない「汚れ無き威光」が入っていますが、これは主人公のおすすめ魔法のページに名前を挙げたせいかもしれません。 ちゃんと読んでもらえているんですね。
検索数の多かったキーワード
Googleからうちのサイトへ流入のあった検索ワードのTOP20です。
- 真女神転生3 最強パーティー
- 女神転生3 ベルゼブブ 作り方
- チャクラの具足
- 真女神転生3 ベルゼブブ作り方
- 原色の舞踏
- 真女神転生3 ライドウ スキル
- 女神転生3 メタトロン 作り方
- 静天の会心
- 女神転生3 合体 ツール
- 女神転生3 変異
- 女神転生3 フトミミ 作り方
- 真女神転生3 主人公 スキル
- 息吹の具足
- 真女神転生3 メタトロン 作り方
- メガテン3 メタトロン 作り方
- 女神転生3 ルシファー 仲魔
- 女神転生3 主人公 スキル
- マロガレ
- 真女神転生3 変異
- 至高の魔弾
アクセスの多かったページへつながるキーワードになってますね。 こういうのを見ていると次にサイト作る時にどういうページを作ればいいのかがなんとなく見えてきます。
発売後1週間くらいは「おすすめスキル」なんかでも流入が多かったんですが、ほとんど企業系サイトへ持っていかれてしまいました。 企業系サイト強し。
個人的には頑張って作った合体検索ツールでの流入があったので満足です。
個人的に期待していたキーワード「ダメージ」
うちのサイトの唯一性あるコンテンツ、ダメージ計算ツール!
ここまで詳しく検証した人は知る限り他にいないので、自慢のコンテンツです。
ですがなんとGoogleから来てくれた人はたったの4人です!
悪くないですね! 5人で飲み行きましょう! ご馳走しますよ! コロナ落ち着いたら!
4人か…。
検証に数百時間、ツール製作に数十時間はかかってます…。
こういうコンテンツは戦略的にいくならダメなコンテンツですね。 まぁ、次回があってもたぶんやりますけども。
魔法の威力だけ書かれても強い弱い分からないと思うんですよね。 威力に対してダメージがリニアに増えるのかどうかの保証がないし、装備Aと装備Bどっちがダメージ増やすのに効果的なのかとか、計算式とセットで初めて分かることです。
僕はRPGやるたびに調べる情報ですが、意外と興味ある人少ないんだなと…。
個人的に期待していたキーワード「魔法威力」
真・女神転生Ⅲでは魔法のダメージがかなり特殊な推移をします。 通常、キャラクタのレベルを上げると魔法ダメージは増加(or増加も減少もしない)が、真・女神転生Ⅲではある一定のレベルを超えるとダメージが減っていくという希な仕様で、おまけにこの減衰を始めるレベルが魔法によって異なります。
PS2版の当時、「魔法威力減衰バグ」と騒がれていたのもあり、そこそこ検索されるかなーと思っていたんですが、この1カ月で100クリックほどでした。
(「最強パーティ」は1,300クリックほど)
ダメージ計算に比べるとそこそこ見てもらえましたが、いいですか、もう1回いいますよ?
真3ではメギドラオンは最強魔法じゃありません!!
最後にお礼
この度はオレGAME.comにたくさんアクセスいただき、本当にありがとうございました。
正直なところ、企業系サイトと勝負ができると全く思っていなかったので、今回の結果にはものすごく驚いています。 初期の想定では月間3万PVと予想していたところ、発売直後から3万なんか1日で軽く超えてしまい、毎日鼻血噴きながらアクセス数を見ていました。
Twitterでもたくさんの応援をいただきありがとうございます。
改めて自分で見てみても、初めてメガテンをやる人には不親切な部分が多数あったと思います。 下手に初心者向けのキーワードを狙いにいったが故に、逆に迷惑をかけてしまったケースもあったはずです。 見に来てくれたのにガッカリした人、ごめんなさい。
このあたりは個人の限界なのかなとも思いました。
(プレイ、調査、コンテンツ製作、はひとりでは不可能だと実感)
今回の結果と反映を踏まえ、2021年に予定されている真・女神転生Ⅴでのコンテンツ作りを検討しています。 もし協力してもいいよという方いましたら是非ご連絡ください。 逆に「お前がうちのサイトを手伝えよ!」みたいなのでも喜んで参加させていただきます。
一緒に楽しいことしましょう。
以上、WordPressからお届けしました!
個人でゲーム攻略サイト製作の目次
- 第1回 今、個人サイトで勝負できるのか
- 第2回 効果があったこと、なかったこと
- 第3回 発売1カ月での成果(このページ)
- 第4回 企業系サイトの問題点
- 第5回 マジで企業サイトにパクられたんだが
- 第6回 一般社団法人ゲーム馬鹿プロジェクト(仮)(近日公開予定)