企業系ゲーム攻略サイトは本当に問題なのか?15,000字で考察しました

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このご時世に個人のゲーム攻略サイトを作って得たことをシェアしていくシリーズです。

今回は「企業系ゲーム攻略サイトの問題点」です。

この問題はピンとくる人とピンとこない人に大きく二分すると思います。

ピンとくる人の中には、こんな↓サイトを作ってしまう人がいるほど。

企業系攻略サイトを回避してググれるサイトをつくりました(外部サイト)

ピンとこない人にはなんのこっちゃ分からんでしょう。

そのあたりも含め、実際にゲームサイトを作ってみた上での感想や考察を書いてみます。

ちなみに僕は、自分で攻略サイトを探す時は極力企業系サイトを避けるし、こんな現状をとても憂いていますが、

僕はこの問題が問題だとは考えていません。

低品質・エアプ問題

「低品質」はそのまま品質が低い、「エアプ」というのは「エアプレイ」の略で、ゲームを全くorほとんどプレイしていない人を指す言葉だそうです。

要は「企業系サイトのコンテンツは品質が低くて、まともにプレイしている人が書いているとは思えない」という問題。

果たしてこれが本当なのか、本当ならなぜそんなことになるのか考えてみます。

一般に、プロというのはアマチュアより高品質なはずですからね。

企業系サイトができるまでの歴史と特徴

攻略サイトの歴史として、次のようにサイトの種類が変わってきています。

  1. 個人サイト
  2. 攻略Wiki
  3. 企業系サイト

①「個人サイト」はそのまま個人が作っているサイト。

②「攻略Wiki」は個人サイトの延長線上とも言えるもので、個人サイトを作っていたような人たちが複数集まってWikiというシステムでみんなで作っていくサイト。

③「企業系サイト」はゲーム攻略をビジネスとする企業が社員・スタッフ・外注などで作るサイト。

この3つの中で、①②と③の間には決定的な違いがあります。

サイトを作る目的が違います。

①②はゲーム好きが、自分や他のゲーム好きのために情報をシェアするサイトで、その根底にある動機はゲームへの情熱や愛情です。

対して企業系サイトの目的はあくまでビジネスです。 儲かることが第一目標。

この違いが生むのが「低品質・エアプ問題」です。

先におことわり

企業系サイトの方でも、生放送や動画を見ていると「あー、この人、ほんとこのゲーム好きなんだろうな」と伝わることがあります。 すごい人だと書いた記事からすらそれを感じるほどに。

なので僕は社員さん全てがお金のためにやっているとは1ミリも思っていません。

ただ、その人が企業系サイトの中で成立しているのは「ゲームへの愛があり、なおかつ収益にもつながるコンテンツを作ることができる」からだと考えています。

エアプ事例

僕が今回作った真・女神転生Ⅲ関連でエアプを見かけたのはこれ↓。

(クリックで拡大)

「ノズチ」というのはキャラクタの名前で、「反撃」というのはスキルの名前です。

この「反撃」というスキルは一般に「パッシブスキル」とか「自動効果スキル」と呼ばれるもので、要は所持していれば勝手に効果が発動している類いのものです。

にも関わらず、このライタさんは「反撃」を発動が必要なスキルと勘違いしているようです。 一度でも真・女神転生Ⅲをプレイしたことがあるならこんな文章は書きません。

賭けてもいいですが、このライタさんは真3未プレイです。

こういうのがエアプですね。 程度の差はあれ、けっこうな頻度でこういうのを見かけますよね。

最強やランキング問題

今や主流となっているスマホアプリ。

人気のあるアプリならおそらく全てのゲームで「最強キャラランキング」とかSとかAとかの評価が載っているのを見かけると思います。

リリース当初から一番上を「S」にしてしまうせいで、暫く立つと「SS」とか「SSS」とか「SSSS」とかが最上位になってて、

ああ、この人、頭わりーんだろうなー。

みたいに思うことも多くないですが、とりあえずそれは置いておいて。

このランキング的にキャラを評価するのどう思いますか?

まったりプレイしているゲームだと非常に有用なこの手の情報。 僕もテキトーにプレイしてるアプリだと、ランキング見て異常な評価を受けてるキャラだったらガチャ回す、みたいな感じ。

ですが、ガチでプレイしているとどんなランキングにしようとも絶対に反対意見が出てくるんですよね。

どんなに強いキャラだろうと、ケースバイケースで評価が変わるから。

確かFGOのWikiだったかな。 ランキング載せろみたいに言ってる人がいて、編集側が「キャラ性能は絶対的にランキング評価できるものではない」みたいになって、非常に細かく性能について考察はするけども、Wiki全体としてランキング形式にはしない、みたいになったところがありました。

逆に言うと、ランキング形式というのは「人は釣れるが中身の精度は低い」コンテンツと言えるので、これも低品質問題の一種なのかなーと考えています。

パクリ問題

企業系サイトが個人サイトや攻略Wikiなどから、攻略情報を無断転載・盗用するという問題です。

これについては「今なお盗用を続けている」という話ではなく、「過去にこういう事例があった」として聞いてください。 今は管理体制が改善されているとのことです。

調べてみたところ、割と大事になったのが2件。

パクリ問題は何が問題なのか

著作権侵害などの法的なものもあるんですがそれは置いておいて、ゲーム業界的な問題があります。

想像してください。

あなたが一生懸命ゲームをプレイして、調べて、考えて、攻略記事を書きました。

次の日に似た内容の記事が企業系サイトのページに掲載されます。

何かの偶然だろうと、別の攻略記事を書きました。

するとまた企業系サイトに似た記事が掲載されます。

これが何度も続いたらどうですか?

また書こう、って思えますか?

文章が完全一致してたら「パクられた!」と文句も言えますが。 実際にそういうことやって問題になったアホもいたみたいですが。

大筋の内容が同じなだけで文章組み替えられていたら盗用を証明するのは極めて難しいらしいです。

さらに、ゲームの攻略というのは同じゲームをやってるわけですから全く同じ攻略法にいきつくというのは普通にありえます。 もっと言えば「似た内容になって当たり前」です。 内容的にも盗用を証明するのは難しい。

でもね。こういうのって最初に見つけた人ってものすごい労力を払ってるんですよ。

対して追試する方は楽ですよ。 同じことして同じ結果になるのを確認するだけなので。 ヘタしたら追試すらしてないかもしれない。

僕もこういうので、2chに検証結果だしたらそれが攻略本に載ってたというのがありました。 もちろん検証したのは編集部という体です。

誰が追試しても同じ内容になるからってパクられまくってたら、誰も個人でゲームサイトなんか作ろうとしなくなってしまいます。

そうなると高品質なコンテンツを提供する人がいなくなて、上の「低品質・エアプ問題」がより一層加速します…。

オレのサイトもパクリにあったのか?

なかったです。

ウチのサイトは攻略本にも、おそらくWeb上のどこにも載っていなかったデータをいくつか持っていて、それには盗用対策にダミーデータを混ぜていたんですが、そもそも同様のデータを掲載しているサイトすら今のところ確認していません。

ただ、ちょっと気になったのは…

攻略本はパクってるかもしれない

攻略本の内容とサイトの内容を比較すれば一目瞭然…みたいな感じに見えました…。 まぁこれは個人の感想なので、ちょっと客観的な部分を。

ゲームの中身の話になるので簡単に聞いて欲しいんですが、仲間になるキャラクタ(悪魔や仲魔と呼びます)がいます。 彼らには会話の種類(どういう口調か)が設定されていて、さらに敵として出現した場合に「先制で話しかけてくることがあるか」「命乞いのために話しかけてくるか」「他の悪魔との会話後に便乗してくることがあるか」の3点が設定されているようです。

これは株式会社エンターブレイン出版の「真・女神転生Ⅲ-NOCTURNE マニアクス 公式パーフェクトガイド ~解明録~」という攻略本で確認しました。

(クリックで拡大)

これが分かると会話スキルの特効まとめが作れるので僕も整理したかったんですが、ゲーム内での確認が非常に難しく、僕は断念しました。

これがですね、まぁこんな↓感じで攻略サイトにも載ってるわけです。

(クリックで拡大)
(クリックで拡大)

で、この中の「種類」/「口調」となっている部分。 これはゲーム内で割と分かりやすく確認できます。

ゲーム内に登場しない「偉人」という単語が一致している点も何やら不思議です。
(僕は開発中はLordと表記しています)

次に「性別」「年齢」。 これは会話スキルの特効(特定の性別にだけ効果大、など)の対象となるかを示す部分です。 敵として出現した悪魔に特効スキルを使ってみて、効果があるかどうかを確認すれば検証できます。

じゃー敵として出現しない悪魔は?

上で示した例は敵として出現しない悪魔ですが、攻略本も両サイトも「男」「大人」と断定しています。

「グラフィック見たらわかるやん」と思われるかもしれませんが、神話に出てくる神様や悪魔、天使の性別、見た目で判断できるんでしょうか?

口調から判別という方法も考えられます。 が、上記「偉人」という口調タイプ、攻略本によると「偉人」でも「男」の場合と「性別なし」の場合があるので、口調からの判別は不可。

残りの「先制」「命乞い」「便乗」にいたっては…長くなるのでこれはやめておきます。

とまぁこんな感じです。

ただまぁゲームの攻略というのは、ガチの人になればなるほど独自の検証データを持っているもので、攻略本以上のデータを得ることも珍しくありません。 きっと2サイトともが何らかの独自検証を行ったのでしょう。

パクってる前提で見ると全部パクってるように見えるがそれはパクリではない

仮に、本当にパクっているという前提で見てみましょう。

そうするとですね、けっこうパクってるように見えてきます。

多く見られる傾向としては、

  • 主旨はだいたい同じ
  • パクリをごまかすためにいくつかの情報を削ります
  • 削った分、別の内容を増やす(エアプ問題のせいか無意味な内容が多い)
  • あえて誤字を混ぜる
  • あえて混ぜた誤字をコメントで指摘して修正する

と、まぁこんな感じで、ただパクるだけじゃなく、パクリ対策まで万全の悪質なパクリをしているように見えてきます。

……。

いや、それ、もはや違う文章やん。

ですよねー!!

同じゲームやってんだから主旨が同じになるのは当たり前だし、個人の考え方で選択肢が変わるのも当然だし、人間が書いてるんだから誤字はあるに決まってる。 むしろこれらはパクってない証拠と言ってもいいくらい。

企業系サイト間のパクリ合戦があるらしい

パクリ問題についてネットで調べているとこんな↓記事を見つけました。

ゲーム攻略系企業にいた者だけど(外部サイト)

企業系サイトの内側にいた人が実情を曝露した記事で、最後の段落がすごいつらそうでした…。 お疲れさまでした。
(うちのプロジェクト参加してくれませんか…?)

で、この中にこんなの↓が書いてあります。

最近は企業サイト間での転載合戦もひどいです。

これは今回僕が参入した真・女神転生Ⅲでもそれっぽい現象が確認できました。

HPとか攻撃力とか、敵が使ってくる技とかそういう万人共通のものではなくて、「ステータスはどれを上げるべきか?」のような「人によっておすすめが変わる」ものが不思議と共通してるんですよね。

何故か1社をのぞいて全部「素早さ」推し。

まぁそれこそ個人の感じ方なのでおすすめは人によってかわります。 ですが、素早さ推しというのは僕はあまり聞いたことがなくて、僕が見たRTA動画(効率最優先でクリア時間を競う動画)でも素早さは軽視されていました。 僕自身も何回クリアしたか分からないくらい遊んでいますが、「最優先!」って言うほどの価値は見いだしていないです。

それでも「素早さ」推しになること自体には何の違和感もありません。 でも複数サイトでそんなに一致するもんですかね…。

これはどこかが書いたのを各社でパクリ合ってんじゃないかと思って調べていると、当時の攻略Wikiにまさしくそう書いてありました。

う~ん…。

ちなみに残った1社ですが、いや、これはいいや。 僕と同じ主張だったので好意的に読めました。

検索妨害問題

この名前知りませんでした。 端的に特徴を表していると思うので引用させていただきます。

検索妨害。

ざっくり説明すると、企業系サイトが中身すっからかんなページを大量生成することで起きます。 それを各企業系サイトが揃ってやるもんだから、検索結果がすっからかんで埋まってしまい、中身のあるページが検索上位に出てこなくなる問題です。

以下、具体例。

検索妨害とはどんな問題か

僕がこの問題に気付いたのはモンスターハンターワールドやってる時でした。

モンハンは発売後も配信で新しいクエストが増えていくんですね。 で、配信後半日もたったら誰かブログとかで攻略書いてるだと思って、クエスト名で検索するわけです。

するとズラズラっと並ぶ企業系サイト。

さすが企業系サイト、やるやん。

で、中身を開いてみると、

モンスター情報、調査中!

制限時間、調査中!

報酬金、調査中!

クリア報酬、調査中!

おすすめ攻略法、調査中!

とまぁこんな感じのページが出てきます。

でもページのテンプレートだけは用意してあるものだからGoogleはこれをしっかり作られた攻略記事と誤認して、検索上位をこんなページで埋め尽くしてしまうわけです。

ムキイイィィィィイイィィ!!

ちゃんとした個人ブログは存在していたのにこんなことになるのが問題ですよね。

なぜ検索妨害が起こるのか

どこが原因かと考えてみました。 これはズバリ、

Googleがモンハンをやってないから!

短時間で記事の内容を評価できるほどのモンハンの知識をGoogleはおそらくもってないんです。

だから、

何を書いてるんかよう分からんし、この株式会社って書いてるとこ1位にしといたらええやろ。

みたいなアルゴリズムにしてるんだと思います。
(この根拠は後で出てきます)

Googleさん、ちゃんとモンハンやりなさい!

あとはまぁ…、企業系サイト側もGoogleのこの性質を知った上で利用してそうです。 これは元社員さんの話の中にもありました。

今回も検索妨害問題はあったのか?

今回の真・女神転生Ⅲではほとんど見られませんでした。

というのも、今回のはリマスター版なので、ほとんどの情報はPS2時代のが流用できるんですね。 つまり発売前に情報が揃ってるので「調査中」にする意味がない。

一部あったのは、発売1カ月くらい前に自分のサイトの状況チェックしようとメガテン関係のキーワードで巡回してたら「女神転生3 メタトロン 作り方」というキーワードが出てきました。 「メタトロン」というのはキャラクタの名前です。

検索結果を見るとウチのサイトより上位に企業系サイトが表示されています。 中身はいつものアレ。

(クリックで拡大)

対してウチのサイトはこんな感じ

(クリックで拡大)

すっからかんなのはしょうがないと思うんです。

急なリマスター版の発表で、準備不十分のまま大急ぎでゲーム1タイトル分のコンテンツを制作。 企業だとそこに至るまでの段取りも個人サイトより時間がかかるでしょう。

問題なのはそこじゃないんです。

そんな状態でもGoogleが検索上位へ持ってきてしまうこと。

Googleさん、女神転生もやりなさい!
ファミコン版から全部ね!

ちなみに僕はファミコン時代のメガテンは未プレイです!

問題点があるのに検索上位に出てくる問題

低品質・エアプ問題、パクリ問題、検索妨害問題と書いてきました。 ですが、問題の根底にあるのは、

にもかかわらず検索上位を埋め尽くすこと!

これこそが問題だと思っています。

別に企業系サイトが低品質なコンテンツ作ってようと、個人サイトからパクってようと(これはダメか)、検索妨害を狙ってようと、それは企業さんの自由です。

問題は「なぜそのようなページがGoogleで検索上位に出てくるのか」です。

ドメインが強い

ドメインというのはURLの先頭部分のことです。 このサイトだと「ore-shika.com」の部分。

多くの企業系サイトはドメイン以下に「FF」「ドラクエ」「ポケモン」「モンハン」のようにサブディレクトリを作って攻略サイトを作っています。 「ore-shika.com/ff/」「ore-shika.com/drakue/」みたいな感じ。

そしてこの手法をとると、それぞれのゲームタイトルで稼いだ実績(アクセス数や検索流入数など)がドメイン自体の評価につながるそうです。

すると、新しいゲームを作った時にも、稼ぎに稼いだドメイン評価のサイトの1コンテンツとして評価されるとか。

つまり、個人サイトとはスタート位置が100歩も1000歩も違うんです!

これは個人ではとてもじゃないですが敵わないですね。

E-A-T問題

Googleがページの品質を評価するE-A-T(ウェブマスター向け公式ブログ)というものについて触れています。

品質評価者は、Google が E-A-T と呼ぶ基準に基づいてコンテンツが優れているかを判断するために特別な訓練を受けています。 この基準は「Expertise(専門性)」「Authoritativeness(権威性)」「Trustworthiness(信頼性)」を意味します。

ガイドラインのPDFがあったので簡単に読んでみると、

  • The expertise of the creator of the MC.
  • The authoritativeness of the creator of the MC, the MC i tself, and the website.
  • The trustworthiness of the creator of the MC, the MC i tself, and the website.

日本語にするとこんな感じになりそうです。

  • 「Expertise」とはコンテンツ制作者の専門性
  • 「Authoritativeness」とはコンテンツ制作者、コンテンツ自体、掲載しているウェブサイトの権威性
  • 「Trustworthiness」とはコンテンツ制作者、コンテンツ自体、掲載しているウェブサイトの信頼性

コンテンツ制作者の専門性

ゲーム攻略サイト界隈において、専門性あるコンテンツ制作者とは

個人サイト作ってる人や攻略Wikiに集まってる人、SNSや2chで検証結果をあげてる人のことですね。

エアプ、エアプ言われるような記事を書く人のことじゃないです。

制作者、コンテンツ、サイトの権威性

権威…ですか。

何やら企業系サイトを指してそうな言葉ですが、Wikipediaを見ると、

権威(けんい、英語: Authority)とは、自発的に同意・服従を促すような能力や関係のこと。 威嚇や武力によって強制的に同意・服従させる能力・関係である権力とは区別される。 代名詞的に、特定の分野などに精通して専門的な知識を有する人などをこのように称することもある。

なるほど。

ニュアンス的には「特定の分野などに精通して専門的な知識を有する人」の方を指してそうですが、これは上の専門性と同様に、個人サイトや攻略Wikiの中の人、SNSで攻略情報をシェアする人たちのことですね。

「自発的に同意・服従」の方はと言うと、ガチゲーマが企業系サイトの名前を聞いて自発的に同意・服従するのかはともかく、一般的にはハンドルネーム「山田メガネ」より「株式会社ゲームなんたら」が作ったサイトが権威あるでしょう、どう考えても。

昔2chで何度も神と呼んでいただきましたが、僕はダメですか?

仮に僕が当時から固定のハンドルネーム付けて活動してたら、もしかすると権威と評価してもらえたかもしれないですね。
(オレ的 神の3箇条①「神は売名してはならない」)

今回、ゲームサイトおよびここオレDEV.comでは山田メガネの名前で一貫して活動していますが、これは蚊ほどの権威性獲得のためだったりします。

制作者、コンテンツ、サイトの信頼性

またもや企業系サイトを指してそうな言葉です。

信頼性(しんらいせい、 英: reliability)は、JIS-Z8115:2000『信頼性用語 (Glossary of Terms Used in Reliablity)』[1] において、「アイテムが与えられた条件で規定の期間中、要求された機能を果たすことができる性質」と定義される[2]。 「一定の条件下で、安定して期待される役割を果たすことのできる能力」と定義されることもある。

う~ん、英語(Trustworthiness)の部分が違うので何やら違うニュアンスに見えますが、これは確かに企業系サイトを指してそうな言葉ですね。 個人では安定してコンテンツを作り続けることはできません。

単純に「信頼」と考えても、無名で活動してる個人サイトや攻略Wikiより、企業系サイトの方が圧倒的です。 誰やねん、山田メガネて。

ただ、「コンテンツの信頼性」。

こんな↓エアプコンテンツに信頼性ありますか?
ウソですよ?これ。
1回でもクリアしたことある人は絶対こんなこと書かないですよ。

(クリックで拡大)

上でも書きましたが「反撃」は使うタイプのスキルじゃないですからね。 これ書いた人は絶対にこのゲームをプレイしたことないです。

というように、権威性・信頼性(下手したら専門性も)の部分で企業系サイトが高く評価されているんだろうなと感じています。

ですが、それぞれの項目でも言った通り、これらはいずれも表面的なもので、ゲーマにとって本当の意味での権威性も信頼性も企業系サイトにはないことが多いと思っています。

にもかかわらず企業系サイトがGoogleから評価を受けるのは、

Googleがゲーム攻略における専門性も権威性も信頼性も理解できてないからですよね?

悪いですが、Googleさん。 ゲーム業界の専門性・権威性・信頼性は、匿名で信頼のおけないところにこそあるんですよ。

古くは2ch掲示板の24時間しか保持できないID、あれが信頼性ですよ。 権威性はコテハンだ。 専門性はレスの内容見れば分かるでしょ。

海外でも同様のフォーラムあるでしょ? 僕も、なんだっけ。 なんかよく見かける英語の掲示板にちょこちょこ書き込んだりしてましたよ。

そのどれも軽視してんですかおたくらは。

…待て待て、これはもうちょっと先に言う話だった。 話を戻します。

先ほどのページ評価のガイドラインPDFを改めて見てみましょう。

Websites or pages without some sort of beneficial purpose, including pages that are created with no attempt to help users, or pages that potentially spread hate, cause harm, or misinform or deceive users, should receive the Lowest rating.

機械翻訳:
ユーザーを助けることを目的としていないページや、潜在的に憎しみを広めたり、害を与えたり、ユーザーを誤魔化したり、欺いたりするページを含む、ある種の有益な目的のないウェブサイトやページは、最低評価を受けるべきです。

ユーザーを助けることを目的としていないページ

「ユーザーを助けることを目的としていないページ」は、「正しい情報を伝えなくても数字さえ取ればOK!」というコンセプトで作られた、低品質で中身がすっからかんなページのことですよね?

ランキング形式の記事とか載せてるサイトのことかな。

ユーザーを誤魔化したり、欺いたりするページ

「ユーザーを誤魔化したり、欺いたりするページ」はこういう↓検索妨害を起こしているページのことや、

(クリックで拡大)

こういう↓エアプの人が書いた嘘内容のページのことですよね?

(クリックで拡大)

最低評価を受けるべき

ハハ、笑うとこですかGoogleさん。

最低どころか最高評価を受けてるせいでゲーマたち困ってますよ?

まだあります。

品質評価者は、Google が E-A-T と呼ぶ基準に基づいてコンテンツが優れているかを判断するために特別な訓練を受けています

なるほど。 つまりこうおっしゃるわけだ。

真・女神転生Ⅲの評価担当者は無印、マニアクス、マニクロと、悪魔全書埋めて難易度HARDでクリアして、今は発売直後のHDリマスターの検証をしていると。

んなわけないやろッ!!

E-A-Tが大事だというのは分かりますよ。

PDFには医療についてピンポイントで書かれてるところが多いので、おそらく特に医療について言いたかったんでしょう。

でもね、

Keep in mind that there are high E-A-T pages and websites of all types, even gossip websites, fashion websites, humor websites, forum and Q&A pages, etc.

機械翻訳:
ゴシップサイト、ファッションサイト、ユーモアサイト、フォーラムやQ&Aページなど、あらゆる種類の高E-A-Tページやサイトがあることを覚えておきましょう。

E-A-Tが大事なのは医療サイトに限らないんですよね?

Googleの収益につながらないマイナージャンルなら無視されてもしょうがないと思えますが、これだけ企業系サイトがあるってことはゲーム攻略界隈もそれだけお金が動いてるんでしょ?

ゲーム界隈のE-A-Tってなんですか?
今でも掲示板やSNSで、他の誰も気づきもしなかったような攻略情報が匿名個人のゲーム愛から生まれてますよ?
それを企業系サイトが無断転載してるケースがあるの把握してるでしょ?

彼らは匿名だから信頼できないんですか?
転載した方が権威なんですか?
どこの誰かも分からないから専門性も認めないんですか?

XXXXXXXXXX、XXXXXXXXXXXXX!
(酷い内容なので自粛で伏せ字)

おっといけない。

Googleさんにはしっかりとゲーム攻略のE-A-Tを評価できる体制を期待します。

Googleさんはちゃんとゲームをやりなさい!!

ちなみに。

だいぶエキサイトしてしまいましたが、僕はGoogleが嫌いではありません。 むしろ大好き。

検索精度が年々賢くなっていってて、今では短い単語でもこちらが驚くほど検索意図を読んでくれます。 「アイスクリーム かぽっとする奴」で、ディッシャにたどり着けたのはビックリしました。

何よりユーザファーストという理念が素晴らしい。 筆頭検索エンジンがGoogleじゃなかったらと考えると恐ろしくすらなります。

気に入らないのは、かねてよりのゲームサイトの評価基準と、最近のE-A-T偏重だけです。

ぶっちゃけ、楽しようとしてませんか? そうなってしまったらその辺のメディアと同じですよ。 Googleの良さはそこじゃなかったからこれだけ皆に愛されたんでしょ。

だからね、

ゲームジャンルではゲーマファースト!!

ぜひご検討お願いいたします。

じゃーお前がウチ来てやれよって?

うっ…、オレでイイですか…、仕事やめていきます…。

パクリ問題への対策ができていない

ふぅ…、なんの話でしたっけ?

あ、そうそう。 盗用ね、盗用。

仮にコンテンツの盗用が起きたとして、企業系サイトへの直接交渉や裁判となると証拠集め、弁護士さんに相談など、個人サイトやWikiではかなり厳しいと思うんですよね。

金銭面や人材面だけじゃなく、未経験・不安などなど、実質的なもの以上の負担がのしかかってきます。

さらに元社員さんの記事を見ていると、企業系サイト側は問題になったから「パクらないようにする」というよりは「バレないよう上手にパクる」という方向にシフトしてるんじゃないかと邪推してしまいます。 そうなると今度は盗用を主張することすら難しくなります。

でもね?

ポケモンの攻略情報盗用問題にしても、北斗が如くの攻略情報盗用問題にしても、

Googleさんは把握してたんじゃないんですか?

Googleさんが盗用を察知して、盗用した側にガイドラインの通り最低評価を与えていれば問題にすらならなかったと思うんです。 パクった側が検索上位に出てこないなら、パクられた側にはそもそも被害はないのだから。

双方のページが公開された日も、その内容も、変更履歴も、全部把握してるんでしょ?

Googleさんなら証拠とか弁護士とか言わず、自社の権限で自社サービスの影響範囲内にペナルティを与えることができるはず。

Googleさんが真に望む「高品質なゲーム攻略情報」を生み出すクリエイタたちを守ってあげてください。 ことゲーム界隈においては、権威性も信頼性もないけど、専門性だけ高い人がいっぱいいますよ。

彼らをないがしろにするのはGoogle社自体に不利益だと僕は確信しています。

あ、僕もゲームサイト始めたんでできたら守ってくださいね…。

ところがこれらを問題とはとうてい呼べない

ここまで1万文字以上書いてきました。

ここまでが序論です!

さてさて、これらの「低品質・エアプ問題」「パクリ問題」「検索妨害問題」「にもかかわらず検索上位に表示される問題」。 いくらか客観的な根拠も提示して「問題である!」と主張してきましたが、

果たしてこれらは本当に問題なんでしょうか?

というのも、これらが問題として成立するのは「ガチゲーマから見た場合」という条件が付くと思うんですよ。 僕もガチゲーマのつもりですけれども。

これについてちょっと思うところを書かせていただきます。

もはやガチゲーマはマイノリティ

古くはゲーマと言えば「据え置きやポータブルのゲーム機、高性能パソコンを買ってじっくり遊ぶ人」、ゲームオタクのようなイメージの言葉だった気がします。

ところが現在は、スマホの爆発的な普及、パズドラやモンストの大ヒットなどで、ゲーマ=ゲームする人とした場合、そのほとんどは「通勤時間や昼休みにまったりアプリのゲームをする人」(以下、ライトゲーマ)になっていると思うんです。

感覚的にはライトゲーマ8~9割、ガチゲーマ1~2割みたいな感じでしょうか?

これは今のゲーム業界を考える上で無視できない要素だと考えています。

関連企業は必ずマジョリティをターゲットにする

はい、当然ですね。

ゲームを開発する会社、攻略本を出版する会社、ゲーム攻略サイトを製作する会社、ゲームを宣伝する会社(Google含む)。 これらはボランティアではなく営利目的で動いているため、必ず自社利益のために動きます(たぶん)。

これらの企業側に立ったつもりで考えてみてください。

仮にゲーマ総人口を5,000万人、そのうちガチゲーマを2割=1,000万人としましょう。

(クリックで拡大)

あなたならどっちをターゲットに商品を開発しますか?

そりゃもちろん人数の多いライトゲーマです。 そしてあわよくばガチゲーマも取り込みたい(おそらく単価が高いので)。

僕は別にゲーム関連企業に勤めているわけでもなく、ゲーム関連の評論家でもなく、ゲーム業界を研究している人間でもないので、これらは全く信憑性のない話ではありますが、いくつか客観的に示せる根拠があります。

Wikipediaでファイナルファンタジーシリーズの発売日を見てきました。
(ナンバリングタイトルのみ)

発売年 家庭用
1987ファイナルファンタジー I
1988ファイナルファンタジー II
1989
1990ファイナルファンタジー III
1991ファイナルファンタジー IV
1992ファイナルファンタジー V
1993
1994ファイナルファンタジー VI
1995
1996
1997ファイナルファンタジー VII
1998
1999ファイナルファンタジー VIII
2000ファイナルファンタジー IX
2001ファイナルファンタジー X
2002ファイナルファンタジー XI
2003ファイナルファンタジー X-2
2004
2005
2006ファイナルファンタジー XII
2007
2008
2009ファイナルファンタジー XIII
2010ファイナルファンタジーXIV
2011ファイナルファンタジー XIII-2
2012
2013ライトニング リターンズ
2014
2015
2016ファイナルファンタジー XV
2017
2018
2019
2020

ゲーム機の世代交代の時期などで間があく機関もありますが、なるべく「毎年新作を出したいんだろうなー」みたいな印象を受けます。

ところが!

パズドラが登場した2012年以降…。 PS4世代のFFはとうとう1本しか出なかったみたいですね。

これに対して、スマホアプリのリリースがこれ↓。

発売年 スマホ向け
2012
2013ファイナルファンタジータクティクスS
ピクトロジカ ファイナルファンタジー
メビウス ファイナルファンタジー
2014ファイナルファンタジー レコードキーパー
2015ファイナルファンタジーグランドマスターズ
ファイナルファンタジー レジェンズ 時空ノ水晶
ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス
2016ファイナルファンタジー レジェンズII
2017ワールド オブ ファイナルファンタジー メリメロ
2018ファイナルファンタジー エクスプローラーズ フォース
2019WAR OF THE VISIONS ファイナルファンタジー ブレイブエクスヴィアス 幻影戦争
2020

「アイテム課金制」と書かれていたもののみにしました。 FFシリーズは詳しくないので、漏れや間違いがあったらすいません。

見ての通り、ライトゲーマを取り込めるスマホアプリのリリースが明らかに多いです。

「ゲーマ」の検索需要はどこにあるか

ゲーム人口はライトゲーマが多い、ゲーム会社もライトゲーマ向けゲームを作る。 こうなると、ゲーム関連で「検索する人の意図」はどう変わってくるのか。

当然、ライトゲーマ目線での需要が大多数を占めるでしょう。

ガチゲーマ目線だと、ボスを倒しに行くのに、

  • ボスの特徴を知る
  • 味方キャラクタの特徴を知る
  • 武器やアイテムの特徴を知る
  • ボスを倒すのに最適なキャラや装備を選ぶ

のようになりますが、ライトゲーマ目線だと

  • 最強パーティTOP10
  • 最適な装備ランキング

こんな感じになります。

あ、ライトゲーマを下に見てるわけじゃないです。

目的が違うと言いたいんです。

僕も友だちに誘われただけのゲームだと、覚えるのめんどくさいのでシステムの説明なんかいらんから誰に何を装備させていけばいいのかだけ知りたいです。

詳しい友人にややこしい説明されはじめたらウッサイ!と言います。

検索需要が変わるとどうなるのか

ガチゲーマから見て、いくらこういう↓コンテンツがアホらしく見えても、

  • 最強パーティTOP10
  • 最適な装備ランキング

世間の大多数のニーズはここにあるわけで、そうなると当然、企業系サイトはこういうコンテンツを作ります。

そしてこういうコンテンツを作ると、検索されるし、アクセスされるし、SNSでシェアされるし、ユーザは満足するしで、Googleはこういうページを高く評価するようになるわけです。

序盤に企業系サイトの問題について「ピンとくる人」と「そうでない人」がいると言いましたが、それがコレです。

僕は現在の状況をこのようにとらえています。

改めて、現状に問題はあるのか

さて、素人なりにできるだけ客観的に現在のゲーム攻略サイト事情を分析してみましたが、果たしてこの状況、

何か問題がありますか?

企業系サイトが悪?

何を馬鹿な。 彼らは今のゲーマ事情をしっかりと分析し、需要のあるところへジャストサイズの質のコンテンツを提供しているに過ぎません。

それをガチゲーマがエアプだの低品質だのと吼えたところで、

嫌なら自分で作れば?儲からないと思うけどねw

と一蹴されてしまうことでしょう。

まぁ検索妨害だけは改善してほしいですけどね。 ライトゲーマの人も困ってるだろうし。

……。

…え、僕の本音ですか?

そりゃ、もちろん、

くたばれ企業系サイトどもッ!!

御粗末!

おまけ

僕はATLUSの女神転生シリーズ、SQUAREのサガシリーズが大好きです。

今回僕が展開した持論だと、ゲーム会社は家庭用ゲーム機を新規で開発せずに、家庭用はリメイクやリマスター、残りは全部スマホアプリとなって然るべきとなってしまいます。

これがある程度正しいものとしてですが…

2013年にATLUSさんから真・女神転生Ⅳ、2016年に同FINAL、2021年には真・女神転生Ⅴが、SQUAREさんからは2016年にサガ スカーレット グレイスが完全新作として発売されました。

失礼な物言いになってしまいますが、ATLUSさんにはPERSONAシリーズが、SQUAREさんにはFF始め多数の人気タイトルがあります。 わざわざリスクを冒してメガテンやサガを作らないだろうと、新作の発売を諦めていました。 発売の発表を聞いたときには涙がでそうなくらい嬉しかったです。

これからも頑張ってください。 ご活躍を楽しみにしております。

個人でゲーム攻略サイト製作の目次

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